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メディア露出とは?効果と具体的な8つの実践方法を紹介

メディア露出とは?効果と具体的な8つの実践方法を紹介
この記事でわかること
メディア露出とは、新聞・テレビ・Webメディアなどに企業や商品・サービスが取り上げられることで、認知拡大や信頼構築につながる広報PR活動です。この記事では、メディア露出の基本や実践方法、成果を高めるポイント、効果測定の考え方を解説。メディア掲載につながる情報発信や広報PR活動を実践したい担当者の参考としても活用できます。

認知度向上や信頼性の強化、採用活動の支援などを目的に、メディア露出に取り組む企業が増えています。一方で、「プレスリリースを配信しても掲載につながらない」「掲載されても成果を社内へ説明しづらい」と悩む広報PR担当者も少なくありません。

メディア露出は、単に掲載件数を増やすための施策ではありません。企業やサービスの認知や理解を社会に広げ、営業活動や採用活動、企業ブランドの向上につなげるための広報PR施策のひとつです。

本記事では、メディア露出の基本から実践方法、効果測定の考え方まで詳しく解説します。

目次
  1. メディア露出とは?基本と重要性

  2. メディア露出がもたらす6つの効果

  3. メディア露出を実現する方法8選

  4. メディア露出を狙うときによくある失敗パターンと対策

  5. メディア露出の成果を高める6つのポイント

  6. メディア露出の効果測定・成果を可視化する方法

  7. まとめ:メディア露出は戦略的な情報発信と継続的な改善が重要

メディア露出とは?基本と重要性

「広告との違いがよくわからない」「掲載されると何が良いのか説明できない」と感じる広報PR担当者もいるのではないでしょうか。

ここでは、メディア露出の意味や広告との違いについて解説します。

メディア露出の意味:テレビ・新聞・Webなどで取り上げられること

メディア露出とは、新聞やテレビ、雑誌、ニュースサイトなどのメディアを通じて、企業や商品・サービスの情報が発信されることです。例えば、新サービスの発表がニュースサイトで紹介されたり、企業の取り組みが新聞記事として掲載されたりするケースが該当します。

企業が運営するSNSやオウンドメディアによる情報発信と異なり、メディア露出は、記者や編集者による取材や編集を経て掲載・放送される点が特徴です。第三者による情報発信であることから、企業の情報を客観的に伝えやすく、自社だけではリーチできない層へ情報を届けられます。そのため、認知拡大や信頼形成を目的とした広報PR施策として活用されています。

メディア露出と広告の違い:第三者発信による信頼性

メディア露出と広告は、どちらも企業の情報を広く届ける手段ですが、仕組みは大きく異なります。

広告は企業が広告費を支払い、伝えたい内容をコントロールしながら発信する手法です。メディア露出は、メディア側がニュース性や社会性を判断し、取材や編集を経て掲載や放送が行われます。

生活者にとって第三者による客観的な情報として受け取られやすく、企業の取り組みや考え方への信頼感につながります。

メディア露出が重視される背景:広報PRで重要視される理由

求職者や取引先が企業について調べる際は、自社サイトに加え、ニュース記事や取材記事など第三者による情報を確認するケースも増えています。例えば、応募や商談前に企業名を検索し、どのような取り組みをしている会社なのかをメディアの記事から確認する場面も珍しくありません。

自社サイトやSNSの情報は、丁寧に作り込んでも企業からの発信として受け取られます。一方、メディアの記事には取材や編集のプロセスが介在するため、同じ内容であっても受け手に与える印象や信頼性が異なります。

メディア露出は、自社だけでは届けにくい層への認知拡大に加え、第三者による発信を通じて信頼形成にもつながる広報PR施策です。こうした背景から、第三者評価としてのメディア露出が広報PRにおいて重視されています。

メディア露出がもたらす6つの効果

メディア露出は認知度向上だけでなく、営業・採用・企業のブランド形成を後押しする可能性があります。とはいえ、「掲載されたものの、どのような成果につながったか説明しづらい」と感じる人もいるでしょう。

こうした効果を事前に理解しておくことで、目的を整理しやすくなり、社内への共有や効果測定にも役立ちます。ここでは、メディア露出によって期待できる代表的な6つの効果を紹介します。

メディア露出

認知度の拡大:幅広い層へのリーチ

メディア露出によって、自社サイトやSNSだけでは接点を持てない層にも情報を届けられます。これにより、新たな顧客や取引先との関係を広げるきっかけになります。

特にテレビ・新聞・大手ニュースサイトなど影響力の大きい媒体で取り上げられた場合、短期間で幅広い層へ認知を広げられるのが強みです。

掲載件数だけでなく、想定リーチ数や掲載媒体の属性もあわせて把握しておくことで、認知拡大につながった根拠として社内へ共有しやすくなります。

信頼性・ブランド価値の向上:アーンドメディアによる信頼獲得

企業自身の発信は宣伝として受け取られることがありますが、アーンドメディアによる情報発信は客観的な情報として認識されやすい傾向です。

新聞・ニュースサイト・業界専門メディアで紹介されることで、企業や商品・サービスへの信頼につながります。継続的に掲載実績を積み重ねることで、企業の特徴や提供する価値が社会へ伝わりやすくなります。

単発の掲載で終わらせないよう、どのようなテーマや切り口で紹介されたのかを振り返り、掲載実績として蓄積していく視点を持ちましょう。

営業・商談への好影響:企業やサービスへの信頼獲得

メディア露出は、営業活動を後押しする要素のひとつです。商談前に企業情報を検索する人もいます。ニュース記事や取材記事が表示されていれば、自社サイトだけでは伝わりにくい第三者視点の情報として参考にされることがあります。

掲載実績は営業資料や提案資料にも活用可能です。企業の取り組みやサービスの背景を補足する材料として共有すれば、顧客理解を深めることにもつながるでしょう。

広報PR活動と営業活動を切り離して考えるのではなく、掲載実績を営業現場でも活用することで、メディア露出の価値をさらに高められます。

採用力の強化:求職者との接点や応募意欲の向上

採用広報の一環として、メディア露出に取り組む企業も見られます。求職者が企業を調べる際は、自社ホームページだけでなく、ニュース記事や取材記事なども確認するためです。

事業内容・企業文化・働く人の想いがメディアを通じて伝わることで、企業への理解を深めるきっかけになります。応募先を検討する際の判断材料のひとつとして活用されることもあるでしょう。

掲載後の反響を把握するためには、採用部門と連携しながら応募数や採用サイトへの流入状況を確認しておく方法があります。採用活動への効果を把握しやすくなり、広報PR施策の振り返りにも役立ちます。

ステークホルダーとの関係強化:良好な関係構築

メディア露出は、取引先・株主・地域社会・既存顧客などのステークホルダーとの良好な関係づくりにも役立ちます。企業の取り組みや社会貢献活動がメディアに取り上げられることで、企業への理解や共感が深まるでしょう。

特にBtoB企業では、一般消費者向けの認知よりも、取引先や業界関係者との信頼関係構築を目的に広報PRを行うケースが多くあります。新たな接点を生み出すだけでなく、既存のステークホルダーとの関係を深めるという観点でも、メディア露出は有効です。

指名検索・問い合わせの増加:継続的な事業成果への接点を創出

メディア露出によって企業やサービスを知った人が、後から企業名やサービス名を検索することがあります。掲載直後に問い合わせが入ることもあれば、その場では行動せず、後日検索する人もいるでしょう。

また、ニュース記事や取材記事を通じて企業への理解が深まり、資料請求や問い合わせへ発展することもあります。掲載直後の反響だけでなく、中長期的な検索や問い合わせにつながる可能性がある点も、メディア露出の特徴のひとつです。

メディア露出を実現する方法8選

メディア露出によって認知度向上や信頼性向上などの効果が期待できる一方で、「何から始めればよいかわからない」「プレスリリースを配信しても掲載につながらない」と悩むこともあるのではないでしょうか。

メディア露出を実現する方法はひとつではなく、自社の目的や届けたい相手、発信できる情報に応じて適切な手法は変わります。ここでは、代表的なメディア露出の方法を8つ紹介します。

プレスリリース配信:メディア掲載を狙う基本の広報手法

プレスリリース配信は、メディア露出を実現するための代表的な広報手法です。新商品・新サービスの発表だけでなく、調査結果や導入事例、自治体との連携、社会課題への取り組みなども情報発信のテーマになります。

記者や編集者の多くは、日々プレスリリースを情報収集の起点として活用しています。そのため、継続的に発信できる体制を整えることが大切です。

掲載につなげるためには、自社の伝えたいことだけでなく、なぜ今取り上げる価値があるのかという視点も欠かせません。社会的な関心や業界トレンドとの接点を意識することで、記事化の可能性が高まるでしょう。

PR TIMESでプレスリリースを配信する際は、カテゴリ設定と配信先の選定が掲載率に影響します。カテゴリを適切に設定することで、関連性の高いメディアや記者に情報を届けやすくなります。

配信先は、業界専門メディアや地域メディアなど、情報の内容に合った媒体を選びましょう。届けたい相手に近い読者を持つメディアへ、情報が届けやすくなります。

メディアキャラバン:記者・編集者への直接アプローチ

メディアキャラバンとは、記者や編集者のもとへ出向き、直接情報提供を行う活動です。プレスリリースだけでは伝わりにくい事業の背景や担当者の想いを共有できるため、企業への理解を深めてもらう機会になります。

特に有効なのは、以下のような場面です。

  • 新規事業や複雑なビジネスモデルを持ち、文字情報だけでは伝わりにくい
  • BtoB企業や専門性の高い業界で、担当記者と継続的な関係を築きたい
  • プレスリリースを配信しても掲載につながらず、突破口を探している

記者や編集者と直接対話することで、自社にどのような情報が求められているかを知るきっかけにもなります。継続的な情報交換を重ねることで、取材相談やコメント依頼につながることもあります。

具体的なメディアキャラバンの進め方については、関連記事もご覧ください。

メディア向けイベント・記者発表会の開催:発表の場を活用した直接訴求

新商品発表や新サービス開始、大型プロジェクトの発表時には、メディア向けイベントや記者発表会を開催する方法もあります。担当者や経営者が直接説明することで、文字だけでは伝わりにくい熱量や文脈を伝えやすくなります。

記者とのコミュニケーションを深める機会にもなり、イベント当日の記事化にとどまらず、その後の個別取材やインタビューに発展することもあるでしょう。資料や写真素材、撮影環境などを事前に整えておくことで、取材対応もスムーズです。

調査リリースの発信:独自データを活用した報道価値の向上

調査リリースは、独自アンケートや市場調査の結果をニュースとして発信する手法です。商品やサービスの紹介だけでは掲載につながりにくい場合でも、生活者の実態や業界動向を示すデータがあることで報道価値が高まりやすくなります。

顧客アンケートや会員データ、自社独自の調査結果も情報源として活用できます。単に調査結果を発表するだけでなく、社会トレンドや業界課題との関連性を示すことで、メディアの関心を引きやすくなるでしょう。

SNSでの話題化:生活者との接点を構築

近年はSNSで話題になった投稿や取り組みが、ニュース記事やテレビ番組で紹介されるケースも増えています。SNSは生活者とのコミュニケーション手段であると同時に、メディア露出のきっかけになることも少なくありません。

商品情報だけでなく、社員の取り組みや顧客エピソード、社会課題への提言など、共感を呼んだり議論になったりするテーマは取材の切り口になりやすいです。

反響の大きかった投稿をプレスリリース化したり、記者への情報提供に活用したりすることで、次の取材や掲載につながることもあります。

専門家としての寄稿・コメント提供:専門知識を活用した情報発信

企業の担当者や経営者が専門家として寄稿やコメント提供を行うことで、業界動向や市場分析、社会課題に関する自社ならではの知見を社会へ届けられます。

発信を重ねるうちに、特定のテーマに詳しい企業として認識されるようになり、メディアから取材先やコメント提供先として声がかかることもあります。特にBtoB企業や、専門領域を持つ企業と相性のよい手法といえるでしょう。

オウンドメディアによる情報発信:自社メディアを活用した継続的な発信

オウンドメディアは、自社が運営する情報発信メディアです。直接的なメディア露出ではありませんが、記者や編集者が企業情報を調べる際の重要な情報源になります。

導入事例や顧客インタビュー、独自調査、業界解説などを継続的に発信することで、事業内容や企業の考え方を伝えやすくなります。記事をきっかけに取材テーマが生まれたり、企業理解が深まったりして、メディア掲載へ発展することもあるでしょう。

PR会社の活用:外部の専門家と連携する広報手法

ひとり広報であったり、メディアアプローチの経験が少なかったりする場合は、PR会社との連携も選択肢のひとつです。メディアリストの作成や記者への情報提供、プレスリリース作成など、必要に応じて専門的な支援を受けられます。

ただし、依頼しただけで掲載が決まるわけではありません。広報PRで何を実現したいのかを整理したうえで、社内で担う業務と外部へ任せる業務を事前に切り分けておくと、PR会社との連携も進めやすくなります。

広報体制の立ち上げ期や、特定テーマで情報発信を強化したい場合には、外部の知見を取り入れながら広報PRを進める選択肢として活用できます。

メディア露出を狙うときによくある失敗パターンと対策

メディア露出で期待した成果が得られないときは、原因として情報発信の方法やメディアとの向き合い方にある場合があります。ここでは、メディア露出をする際によくある失敗パターンと対策について解説します。

失敗パターン1:メディアを絞らず一斉配信して反応がない

できるだけ多くのメディアに届けたいという思いから、自社との関連性を考慮せず一斉配信してしまうケースがあります。しかし、記者や編集者にとって関係性の薄い情報は埋もれやすく、掲載につながりにくくなります。

原因のひとつは、誰に届けたい情報なのかが整理されていないことです。媒体ごとに読者層や編集方針は異なるため、同じプレスリリースでも関心を持たれる媒体とそうでない媒体があります。

掲載数を増やすために配信先を広げるのではなく、まずは自社の情報と相性の良い媒体を見極めることから始めましょう

失敗パターン2:プレスリリースが宣伝色の強い内容になっている

新商品やサービスの魅力ばかりを訴求し、結果として掲載されないケースも少なくありません。企業にとっては重要な発表であっても、記者や編集者から見ると記事化する理由が見えない状態になっていることが原因です。

自社の伝えたいことを中心に情報を整理してしまうと、今伝えるべき理由が抜け落ちてしまいます。

まずは、この情報が生活者にとってどのような意味を持つかを一文で言語化してみましょう。掲載につながる切り口が見つかりやすくなります。

失敗パターン3:情報発信を単発で終わらせている

プレスリリースを1回配信して終わりになってしまい、継続的な露出につながらないケースがあります。大型発表があるときだけ動く進め方では、メディアとの接触機会が限られ、企業の取り組みを継続的に伝えにくい状況になりがちです。

発表案件の有無にかかわらず、定期的に情報を発信できる体制づくりも必要です。ネタ探しを広報部門だけで完結させるのではなく、関連部門などと情報共有を行うことで、新たな発信テーマが見つかることもあるでしょう。

継続的に情報発信を続けることが、取材の機会を増やし、メディアとの接点づくりにもつながります。

失敗パターン4:プレスリリース配信後のフォローアップをしていない

プレスリリースを配信しただけで、対応が止まってしまうこともあります。配信直後は記者や編集者のもとに多くの情報が集まるため、プレスリリースの内容まで十分に目を通してもらえないこともあります。

掲載の可能性がありそうな媒体や記者に対しては、企画の背景や取材可能な担当者の情報を補足するのもひとつの方法です。プレスリリースだけでは伝わりにくい内容を補うことで、企画の全体像が伝わりやすくなります。

フォローアップの目的は掲載依頼ではなく情報提供です。追加情報があれば適切なタイミングで共有することで、企画内容を補足できます。

失敗パターン5:メディア掲載後の効果測定・社内共有ができていない

メディア掲載を獲得したものの、広報部門内だけで実績を把握して終わりになってしまうケースがあります。掲載件数だけを確認して終わってしまい、その後の反響確認や社内共有まで至っていない状態です。

成果が見えないままでは、営業・採用部門が掲載記事を活用する機会も生まれず、広報PRへの社内理解が得られにくくなります。

掲載後は記事のURLと概要を全社へ共有するところから始めましょう。「この記事は営業資料に使えます」「採用ページに掲載できます」といった一言を添えることで、他部門との連携が自然と動き出します。

効果測定については、掲載前後の指名検索数や問い合わせ数の変化を追う習慣をつくっておくと、次回の社内報告にも役立ちます

メディア露出の成果を高める6つのポイント

プレスリリースの配信やメディアアプローチなどの施策を実施していても、思うように掲載につながらなかったり、掲載されても反響が得られなかったりすることがあります。

メディア露出の成果を高めるためには、施策を実施するだけでなく、情報の伝え方やメディアとの向き合い方を工夫することが大切です。ここでは、成果につなげるために意識したい6つのポイントについて解説します。

ポイント

メディア研究を徹底する:媒体の特徴・読者層・掲載コーナーを把握する

同じ情報であっても、媒体によって求められる切り口や重視するポイントは異なります。例えば、ビジネスメディアでは市場性や事業成長性、地域メディアでは地域への貢献性が重視される傾向です。

プレスリリースを配信する前に、媒体の読者層や過去の掲載記事、特集テーマなどを把握しておくことが基本です。どのような切り口で提案すれば記事化されやすいのかを理解しておきましょう。掲載率の向上だけでなく、届けたい相手にも情報を届けやすくなります。

ニュース性のある切り口を設計する:社会トレンドとの接点をつくる

メディアに情報を届ける際は、「なぜ今伝えるのか」という視点から情報を整理することが大切です。社会課題や市場動向、季節性、法改正などとの関連性を示すことで、記事化の切り口を広げられます。

例えば、採用施策であれば人材不足や働き方改革、業務改善施策であればDXや生成AI活用との関連性を示せるでしょう。

メディアは企業の取り組みだけでなく、社会とどのように関わるのかという視点でも取材テーマを検討します。自社の取り組みを社会の動きと結び付けて整理すると、伝えるべきポイントも明確になります。

ビジュアル素材を充実させる:写真・図表・データで内容を伝わりやすくする

プレスリリースの内容を理解する際、写真や図表などのビジュアル素材は、内容を直感的に伝えるうえで役立ちます。商品写真やイベント写真、インフォグラフィックなどが用意されていると、記者や編集者も内容の全体像を把握しやすくなります。

文章だけでは伝わりにくい情報も、写真や図表が加わることで理解しやすくなります。商品やサービスの特徴、イベントの様子などを視覚的に伝えられる点も、ビジュアル素材の強みといえるでしょう。

調査リリースではグラフや図表の活用も有効です。数値だけでは把握しにくい傾向や特徴を視覚的に示せるため、調査結果のポイントも整理しやすくなります。

記者が使いやすい情報を提供する:取材や記事化に必要な情報を整理する

どれほど良い情報でも、内容がわかりづらかったり、追加確認に時間がかかったりすると、記事化までたどり着かないことがあります。

企業概要や問い合わせ先に加え、過去の関連リリースや参考データ、取材対応可能な担当者情報なども整理しておきましょう。必要な情報がまとまっていることで、取材や記事制作を進めやすくなります。

また、問い合わせへの対応スピードも見落とせません。伝えたいことだけを並べるのではなく、相手が何を知りたいのかを意識しながら情報を提供するようにしましょう。

継続的な情報発信を行う:メディアとの関係構築につなげる

メディア露出は一度の掲載で終わりではありません。情報を定期的に届けることで、記者や編集者に企業の存在や取り組みを認識してもらいやすくなります。

継続的な情報発信で成果を出すうえで大切なのは、発信回数よりも、何を伝え続けるかです。

他社にはない強みや、自社が日々向き合っている課題を起点にテーマを決めると、メディアに認識されやすくなります。まずは、語り続けられるテーマを社内で話し合うところから始めてみましょう。

掲載後の反響を活用する:次の露出機会につなげる

メディア掲載は露出獲得のゴールではありません。掲載後の活用次第で、メディア露出の価値はさらに高まります。

掲載記事を自社サイトやSNSで紹介したり、営業資料や採用資料に転用したりすることは、第三者からの評価として継続的に活用できます。取引先や求職者とのコミュニケーションでも、企業への理解を深める材料として活きてきます。

また、掲載をきっかけに社内で情報を共有することで、営業・採用部門との連携も自然と生まれやすくなります。

メディア露出の効果測定・成果を可視化する方法

広報PR施策の成果を正確に把握するには、目的に応じた評価指標をあらかじめ設計しておくことが必要です。掲載件数や掲載媒体数、想定リーチ数は露出の規模を示す指標として有効ですが、それだけでは事業への影響までは見えてきません。

Webサイトへの流入数・指名検索数・問い合わせ数・採用応募数などをあわせて確認することで、掲載が実際の行動変容につながったか確認できます。

広告換算値は露出規模を金額に換算する指標として広く使われていますが、万能ではありません。掲載内容の論調や質、メディア掲載によって得られる信頼性は金額に置き換えられず、掲載内容がポジティブかネガティブかにかかわらず、同じ基準で換算されるため、注意が必要です。

目的別に以下のような指標を組み合わせて確認するのがよいでしょう。

  • 認知拡大が目的の場合:想定リーチ数・掲載媒体の月間PV数・掲載後の指名検索数の変化
  • 信頼性向上が目的の場合:掲載された文脈(ポジティブ/ニュートラル/ネガティブ)・業界専門メディアへの掲載比率
  • 採用・営業への貢献が目的の場合:掲載後の採用サイト流入数・問い合わせ数・商談数の変化

大切なのは、掲載される前から何の数値を見るか決めておくことです。掲載後に慌てて確認しようとしても、掲載前の数値がなければ変化は見えてきません。掲載前の数値をあらかじめ記録しておくことが、効果測定の前提になります。

メディア露出の成功事例

メディア露出につながる情報は、必ずしも大きな新商品発表や大型プロジェクトだけではありません。社内の取り組みや地域との連携、独自データ、生活者の悩みに寄り添った商品開発なども、切り口次第でメディアの関心を集めるきっかけになります。

実際にどのような工夫によってメディア露出を実現したのか、3社の事例を紹介します。

事例1.株式会社サカイ引越センター

引越業界で11年連続売上高No.1の株式会社サカイ引越センターは、「サカイ=引越し会社」という既存イメージから脱却し、新たな企業価値を伝えるために情報発信を強化しています。

同社では以前、新しいCMの公開時など限られたタイミングでのみ情報発信を行っていました。しかし現在は、産学連携や地域貢献活動、入社式、社内プロジェクトなど、一見するとニュースとしては小さく見える取り組みも積極的にプレスリリースで発信しています。

近畿大学との産学連携によるラッピングトラックプロジェクトでは、学生との共同研究という社会性のある切り口を設計しました。

採用活動をきっかけに始まった取り組みを広報PRのテーマとして発信することで、引越し会社というイメージを超えた、新たな企業イメージの浸透につなげました。

約20年ぶりとなるユニフォームリニューアルでは記者発表会を開催し、多数のメディア掲載を獲得。社外への露出にとどまらず、従業員のエンゲージメント向上にも活用するなど、掲載後の使い方まで視野に入れた広報PRが同社の特徴です。

大きな発表を待つのではなく、日々の取り組みに社会性のある切り口を見つけ、継続的に発信する姿勢が、企業イメージの刷新につながっています。

事例2.東日印刷株式会社

新聞印刷事業を手がける東日印刷株式会社は、グループ会社によるきくらげ栽培事業の広報PRを通じて、多数のメディア露出を獲得しました。

同社が発信したのは、単なる新商品の販売情報ではありません。「新聞印刷会社がきくらげを栽培する」という意外性のあるテーマに加え、工場設備や24時間稼働の運営体制がきくらげ栽培に適していること、新聞文化を守るための新規事業であることなど、取り組みの背景や社会的な文脈まで丁寧に伝えました。

プレスリリース配信前からSNSで栽培庫の様子を発信して興味を喚起。話題化の土台を築いたうえでプレスリリースを配信したことで、テレビや雑誌、Webメディア、ラジオなど20媒体以上で取り上げられました。

さらに、プレスリリースでは新聞印刷会社ならではの『川口きくらげ新聞』を制作するなど、視覚的に伝わりやすいビジュアルも活用。

商品情報だけを伝えるのではなく、取り組みに至るまでのストーリーや記者が使いやすい素材を組み合わせたことが、複数のメディアへの掲載につながりました。

事例3.まくら株式会社

まくら株式会社は、「よく眠れる社会をつくる」をミッションに、枕に特化した商品開発と情報発信を続けています。同社の特徴は、商品完成後に広報PRを考えるのではなく、プレスリリースを起点に商品企画や情報発信を設計している点です。

商品企画の段階から、どのようなタイトルであれば興味を持ってもらえるのか、誰に届けたいのかを検討し、プレスリリースで伝わる切り口まで含めて企画全体を練り上げていきます。

また、万人向けではなく、商品を必要としている人に届く言葉を重視。検索されるキーワードや悩みに寄り添った情報発信を続けてきました。

さらに、『まくら白書』など独自調査データも継続的に発信しています。睡眠や枕に関するエビデンスを提供することで、メディアが引用しやすい情報源となり、枕の専門企業として認知を高めています。

誰に届けるのかを起点に情報を設計し、独自調査を積み重ねることで、業界内での独自ポジションを確立。プレスリリースを単発の告知ではなく、専門性を伝え続ける資産として活用することで、継続的なメディア露出を実現しています。

まとめ:メディア露出は戦略的な情報発信と継続的な改善が重要

メディア露出は掲載件数を増やすことが目的ではありません。認知拡大や信頼性向上を通じて事業成果につなげる中長期の広報PR施策として捉えることが重要です。成果を高めるために押さえたいポイントは以下の通りです。

  • メディアを選定し、ニュース性のある切り口で情報を設計する
  • プレスリリースだけでなく、調査リリースやメディアキャラバンなど複数の手法を組み合わせる
  • 継続的な発信でメディアとの関係を構築し、掲載機会を増やす
  • 効果測定は掲載件数だけでなく、指名検索数や問い合わせ数など複数の指標を活用する
  • 掲載後の反響を次の施策へ反映し、改善を積み重ねる

指名検索数や問い合わせ数など複数の指標で成果を可視化し、継続的に振り返ることで、広報PRの価値を組織全体で共有しやすくなります。完璧な準備を待つよりも、今できることから動き始めることが、メディア露出の成果につながる第一歩です。

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この記事のライター

石田千尋

石田千尋

ライター・編集者。人材業界やIT企業での人事職を経て、現在は企業の採用広報やオウンドメディア、PRコンテンツ制作に従事。企業noteや採用サイト向けコンテンツのほか、ビジネスメディアでのインタビュー記事制作などに携わる。

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