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テレビ番組リサーチャーに学ぶ、取材につながる情報、つながらない情報|株式会社フェリーチェ

テレビ番組リサーチャーに学ぶ、取材につながる情報、つながらない情報|株式会社フェリーチェ

番組の出演者や専門家、ロケ先の選定から情報の裏取りまでを担う「リサーチャー」。報道番組や情報番組に限らず、バラエティーやドキュメンタリーなど幅広いジャンルの番組に欠かせない、企画と制作を支える大切な仕事です。

プレスリリース配信サービス「PR TIMES」を運営する株式会社PR TIMESでは、「テレビ番組リサーチャーの視点から紐解く『選ばれる情報』の設計とプレスリリースの活用法」をテーマに、ユーザー会を実施。株式会社フェリーチェ所属の放送作家・リサーチャーである渡辺桃子さんに登壇いただきました。

テレビ番組はどこからネタを見つけ、どのような情報にニュース性を感じているのか。番組で使いやすい情報の条件や、担当者の目に留まるプレスリリースの設計など、渡辺さんにお話しいただいた内容をまとめます。

株式会社フェリーチェ(東京都渋谷区):最新プレスリリースはこちら

渡辺 桃子のプロフィール画像

株式会社フェリーチェ/放送作家・リサーチャー

渡辺 桃子(Watanabe Momoko)

東京都出身、法政大学文学部史学科卒。外資系企業の秘書などを経て、フジテレビ「求む!新人放送作家。」でファイナリストに選出され、2011年より放送作家として活動。台本・リサーチ・企画立案までジャンルを問わず手がけることに定評があり、日本テレビ「突破ファイル」、テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」、TBS「はなまるマーケット」など、数多くの情報番組を担当。

幅広い情報源から見出される「企画の種」

テレビの制作現場では、日々あらゆる方向にアンテナを張り、次のような情報源を横断しながら企画の種を探しています。

  • プレスリリース
    商品やサービスを紹介するだけでなく、根拠となるデータや調査条件、一次資料を明記する。さらに、その分野について説明できる専門家の所属やプロフィール、コメント、連絡先などを掲載しておくと、番組側が検討や取材を進めやすくなる。
  • Webニュース、全国紙・地方紙などの新聞
    Webニュースや新聞で取り上げられた情報はテレビでも扱いやすい側面があるため、まずは新聞やWebメディアなど、さまざまなメディアで情報を届けることもおすすめ。
  • テレビ番組、YouTube、ラジオ
    視聴率の高い番組は注目されているため、「〇〇でも紹介された」という切り口での情報発信は効果的。また、YouTubeに出演する芸人やクリエイターが、若い世代やテレビ業界で高い影響力を持っていたり、その動画がテレビ関係者の目に留まったりする可能性も。「YouTubeだから自社には合わない」ではなく、出演者や企画内容を確認したうえで、接点を広げていくこともポイント。

テレビ以外のメディアでも、複数の情報源を横断して企画をつくる姿勢は共通しています。例えば、『日経ビジネス』編集長の磯貝高行さんは、WebやSNS、プレスリリース、新聞・雑誌の過去記事、自社データなどから情報を収集し、専門家への取材や調査を重ねながらテーマを深めているそうです。自社の情報をひとつのメディアだけに届けるのではなく、複数のメディアで情報を発信し、検索や取材の過程で見つけてもらえる状態をつくることも大切なポイントといえるでしょう。

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また、インターネットや生成AIの普及によって、情報収集の手段が大きく変化する現代においても、無数の情報から企画の種を見つけ、正確性を確かめるためには、今も人の手による地道なリサーチが欠かせないと渡辺さんは話します。

大切なのは「企画としての面白さ」はもちろんのこと、それ以上に「情報の正確性と、それを裏付ける確かなエビデンス」。AIやインターネットの情報をリサーチの「入り口」として活用することがあっても、最後は必ず一次資料や公的なデータをもとに、人間の目でしっかりと裏取りを行うことを重視しているのだそうです。

ユーザー会 株式会社フェリーチェさま

自社の情報をニュースに変える5つの視点

「テレビがどのような情報を求めているのか」は、広報PR担当者の多くが気になるところでしょう。リサーチャーの視点で、注目されやすい情報発信の5つのポイントを伺いました。

旬の話題を生活者目線で捉える

猛暑やナフサ不足、熊の出没などのように、その時々の社会的な動きは注目されやすいテーマです。実際に、自転車に関する法改正が行われた際には、「どのようなヘルメットを選べばよいのか」「何がOKで、何がNGなのか」といった、生活者の疑問に答える企画が多くつくられたといいます。

渡辺さんが重視しているのは、「生活者の暮らしにどのような影響があるのか」という視点。例えば国際情勢を伝える際も、ガソリン価格や商品価格にどのような影響があるのかなど、生活者との接点まで示すことが大切です。情報発信の際には、自社の取り組みが社会や暮らしとどのように関係するのかを伝えることで、番組の企画として検討されやすくなるといいます。

こうした視点は、テレビに限ったものではありません。ハフポスト日本版の泉谷さんも、社会課題を読者が「自分ごと」として考えられるように身近な商品や生活上の選択と結びつけることで、読者が関心を持つきっかけをつくれるといいます。

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「今取り上げるべき理由」を伝える

テレビが求めているのは、必ずしも新商品や唯一無二の商品だけではありません。過去に発表した商品やロングセラー商品、毎年実施しているイベントでも、現在の社会状況や季節の話題と結びつけば、取材対象になる可能性があります。

「今年も実施」「10年連続」と継続性を打ち出したり、政府の発表や法改正に合わせて関連情報を再提案したりするなど、「なぜ今伝えるのか」を明確にすることがニュース性につながります。

テレビ局を問わず重視しているのが、この「なぜ今か」を示す視点。TBSの人気番組『がっちりマンデー!!』の大松さんも、発売直後の新しさよりも、売れている事実を示す具体的な数字を重視すると話しています。単に新旧で判断せず、届けたい番組のコンセプトに合った実績や「取り上げる理由」を示すことも大切な視点といえるでしょう。

ひと目で特徴が伝わる「画」を用意する

またテレビでは、視聴者が思わず続きを見たくなる「画」が重視される、とも大松さんは語っていました。おいしそうな料理やかわいい動物、「これは何だろう」と感じさせる意外な見た目など、一瞬で関心を引く素材があると番組で扱いやすくなるでしょう。

一方、渡辺さんは「印象的な商品名やダジャレも、興味を引くきっかけのひとつになる」といいます。ただし、言葉の面白さだけでなく、商品の特徴がわかりやすく伝わる表現になっていることが大切です。

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メディアが扱いやすい切り口を意識する

商品やイベントそのものを変えなくても、メディアの特性や社会の関心に合わせて見せ方を工夫することで、メディア掲載につながることもあります。ポイントは、単なる商品紹介ではなく、メディアが記事や番組に展開しやすい企画として提案すること。

例えば、渡辺さんがアイドルのDVDの広報を担当していた際には、DVD100枚を週刊誌の読者プレゼントとして提案。比較的少ない費用負担で、見開き2ページのグラビア掲載につなげました。また、集客に苦戦していた競馬アイドルのリリースイベントでは、開催日が重賞レースと重なることに着目。「一緒に重賞レースを見ませんか」とFAXで案内したところ、スポーツ新聞各社が集まり、翌日、すべてのスポーツ紙への掲載につながりました。

安心して取り上げられる根拠をそろえる

テレビは多くの人が受動的に接するメディアだからこそ、情報の正確性やコンプライアンスを重視します。渡辺さんは、専門家や医師の発言であっても、その人の資格や所属、発言の根拠を確認し、個人的な見解に偏っていないかを慎重に判断することを心がけているそうです。

商品の魅力だけでなく、一次資料や公的なデータ、調査方法、専門家のコメントなど、安心して放送できる根拠が明記されたプレスリリースは、番組側が検討しやすい情報となるでしょう。

ユーザー会 株式会社フェリーチェさま

メディアが読みたくなるプレスリリースとは

テレビ局には、取材調整や社内連絡をはじめ、日々多くのメールが届きます。その中で自社のプレスリリースを読んでもらうためには、忙しい担当者が短時間で内容を理解できるように設計することが重要です。

件名だけで内容が伝わるようにする

大量のメールに埋もれないためには、件名で興味を引くことが欠かせません。専門用語を並べるのではなく、「何についての情報なのか」「なぜ今、注目すべきなのか」がひと目でわかる表現を意識しましょう。

ポイントは「家族や親世代にもわかる言葉で伝える」こと。幅広い年齢層が働くテレビ局では、世代や性別などによる前提知識がなくても理解できるわかりやすさが大切なのだそうです。

最初の一瞬で興味を引く

プレスリリースは、「就職活動の面接と同じように第一印象が重要」だと渡辺さんは話します。文章を読み込まなければ魅力が伝わらない構成では、後回しにされてしまうことも。

最初に印象的な写真や見出しを置き、興味を持った人が短時間で内容を理解できる構成を意識しましょう。また、自社の商品やサービスを動画で伝える場合は、冒頭で商品の特徴や見どころが伝わるようにすることもポイントです。

文字や情報を詰め込みすぎない

文字が小さく、文章が長いプレスリリースは、忙しい担当者にとって読みづらいものです。本文や見出しは読みやすい大きさにし、重要な情報がわかるように強弱をつけます。

メールで送る資料では、色分けや写真も活用できます。FAXの場合は、白黒でも重要な箇所を判別できるよう、文字の大きさやコントラストを意識しておくとよいでしょう。

そのまま企画にできる情報をそろえる

「新商品を発売しました」という事実だけでなく、社会背景やトレンド、生活者への影響まで整理されていると、メディア側が企画へと展開しやすいそうです。

興味を引くための写真や動画に加え、調査データや専門家のコメント、取材可能な担当者など、その後の確認に必要な根拠をすぐに提示できる状態にしておきましょう。

また、セミナーではで伝えきれなかったポイントとして「“連絡先”と“担当者名”が大事である」と渡辺さん。メディアが企画化に向けて疑問になる点をすぐに問い合わせできる環境が重要です。

タイミングや切り口を変えて届け続ける

一度送って反応がなかったとしても、その時点では番組の企画や担当者の関心と合わなかっただけで、情報そのものに価値がないというわけではありません。

季節や法改正、社会的な話題に合わせて切り口を変え、あらためて提案することも効果的な方法のひとつでしょう。メールやFAX、郵送など、相手に合った手段を選びながら、継続して情報を届けることが取材機会につながります。

ただし、同じ情報を無関係なメディアへ一律に送り続けることには注意が必要です。インプレスの四谷さんをはじめ、メディア関係者からもたびたび指摘されるように、メディアの特徴を理解せず、反応にかかわらず関連性の低いリリースが届き続けると、企業への印象を損なう場合もあるとされています。

継続的な情報提供では、同じ文面を繰り返すのではなく、相手のメディアとの関連性や今回あらためて伝える理由を整理したうえで再提案することが大切でしょう。

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まとめ:メディアの視点を理解し、自社の情報を捉え直す

幅広い情報源から「企画の種」を探すテレビの制作現場。その実情に基づく渡辺さんの解説は、広報PR担当者が自社の情報をメディアの視点から捉え直す、貴重な機会になったのではないでしょうか。

渡辺さんから学ぶ、テレビ番組につながる情報発信のポイントは以下です。

  • 社会の動きと生活者への影響を結びつける
  • 新商品に限らず、「なぜ今取り上げるのか」を明確にする
  • メディアが企画に展開しやすい切り口を意識する
  • ひと目で特徴が伝わる写真や動画を用意する
  • 一次資料やデータ、専門家の情報など、確かな根拠をそろえる
  • 忙しい担当者が短時間で理解できるプレスリリースにする

大切なのは、情報の正確性を担保しながら「なぜ今なのか」「どのような画になるのか」「どのような企画に展開できるのか」を整理し、伝わりやすい形で届けること。自社にとっては当たり前の商品や取り組みも、社会の動きや生活者の関心と結びつけ、見せ方を工夫することで、新たな企画の種になり得ます。メディアが情報を受け取った後の企画や取材までを想像しながら、今回紹介したポイントを日々の情報発信やプレスリリース作成に取り入れてみてください。

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この記事のライター

PR TIMES MAGAZINE執筆担当

PR TIMES MAGAZINE執筆担当

『PR TIMES MAGAZINE』は、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営する株式会社 PR TIMESのオウンドメディアです。日々多数のプレスリリースを目にし、広報・PR担当者と密に関わっている編集部メンバーが監修、編集、執筆を担当しています。

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