夏季休暇(お盆休み)は、多くの企業が休業に入ることから、「この時期にプレスリリースを配信しても情報が届かないのでは」と迷う方もいるでしょう。結論として、お盆期間中の配信はテーマと目的次第で有効です。帰省や猛暑など季節性のある情報はこの時期に関心を集めやすい一方、通常の企業ニュースはタイミングを見極める必要があります。
本記事では、お盆時期のメディア動向や配信スケジュールをもとに、配信すべきケースと見送るべきケース、夏季休暇に適したテーマや注意点を整理します。
夏季休暇・お盆期間中もプレスリリース配信は有効?見極めとベストタイミング
夏季休暇期間だからという理由だけで、プレスリリース配信を控える必要はありません。誰にどんな情報を届けたいのか、情報の性質と目的に応じて配信時期を判断しましょう。
配信目的や情報の性質で判断する
お盆期間中は、企業活動に関するニュースが落ち着く一方で、帰省や旅行、レジャー、暑さ対策など、生活者の関心は大きく変化します。メディアも季節性の高い話題を積極的に扱うため、テーマによっては通常期より取り上げられる可能性が高まることもあります。
一方、法人向けの新商品発表や経営・IRなど、季節との関連が薄い情報は、お盆前またはお盆明けの配信を検討したほうが情報が届きやすいケースもあります。まずは、お盆だから出す・出さないではなく、この時期だからこそ伝える意味があるかという視点で考えてみましょう。
メディア側の「お盆進行」のスケジュールを把握しよう
お盆期間中もニュースや記事の掲載は続きますが、多くのメディアでは、連休前に特集や掲載内容を決めるお盆進行で動いています。メディアの種類によって進行スケジュールは異なるため、それぞれの特性を理解したうえで情報提供することが重要です。
- 雑誌・情報誌
月刊誌や情報誌の季節特集は掲載日の1~3ヵ月前、週刊誌でも数週間前から企画が進むのが一般的です。夏休み・お盆特集への掲載を目指す場合は、5~6月頃から情報提供や編集部へのアプローチを始めましょう。 - 新聞(紙媒体)
お盆期間中の紙面構成は、連休の1週間〜10日前を目安に固まる傾向があり、お盆期間中は人員を減らした縮小体制となるケースが多く見られます。帰省や花火大会など季節性のある情報も、早めの情報提供を心掛けましょう。 - テレビ(ニュース・情報番組)
番組自体の24時間稼働は維持されるものの、お盆前から季節企画の準備が進みます。一方、お盆期間中は帰省ラッシュや猛暑、災害など速報性の高いニュースが優先される傾向があります。 - Webメディア・ニュースサイト
予約投稿などを活用して連休中も通常通りに記事の更新を継続するメディアが多く見られます。即時性の高い情報とは相性がよい面もありますが、編集部によっては縮小体制となるため新規取材対応は限定的になるケースもあります。
通常のプレスリリースを配信する時期と準備のタイムライン
時流に関係のない通常の発表は、お盆前・お盆中・お盆明けのどのフェーズにいるかによって、取るべき対応が変わります。
1.お盆前(1〜2週間前):もっとも重要な仕込み期
通常の発表を行う場合は、この時期までの配信をひとつの目安にしましょう。
なお、お盆中の掲載を目指す企画は、メディアのお盆進行を踏まえて6月中旬頃から企画立案や情報収集を始め、7月中旬頃までに原稿作成やメディアへの情報提供を進めておくと、余裕を持って準備できます。
2.お盆中(8月第2週~中旬頃):即時性の高いテーマを中心に判断する
お盆期間中は、多くの企業や編集部が縮小体制となるため、季節性と関係のない製品発表や企業情報は、通常体制に戻るタイミングまで待つことも有効な判断です。
一方で、帰省ラッシュや猛暑、花火大会など、季節性や速報性の高い話題を求めるメディアもあるため、当日参加できるイベントや、その時期に発信する意味がある情報は、お盆期間中でも配信のタイミングとして適しています。
メディア関係者は通常より少人数で運営するケースが多いので、プレスリリースだけに頼るのではなく、SNSや自社メディアでの情報発信もあわせて設計しておくことをおすすめします。
3.お盆明け(8月下旬):通常の企業ニュースはこの時期も選択肢のひとつ
連休明けは、通常の企業ニュースを配信するタイミングとして有力な時期です。ただし、休暇中にたまった案件への対応が優先されることもあるため、状況によっては翌週以降の配信を検討してもよいでしょう。
また、お盆期間中に実施したイベントやキャンペーンは、来場者数や反響を実績として整理し、お盆明けの新たな情報として発信することもできます。
夏季休暇・お盆期間中に配信するメリット3選
企業の通常業務が落ち着く時期だからこそ、配信を行うメリットもあります。ここでは、夏季休暇ならではの3つのメリットを紹介します。

メリット1.生活者の情報に触れる時間が増えやすい
夏季休暇は帰省や旅行などで自由に使える時間が増え、スマートフォンやSNS、ニュースサイトに触れる機会も増えやすい時期です。旅行先で利用できるサービスやイベント、夏休みの過ごし方を提案する企画などは、この時期の関心と結びつきます。
生活者の行動や関心が変化するタイミングだからこそ、季節性のあるテーマは情報を届けるきっかけになりやすく、メディアやSNSを通じて幅広い層へ認知を広げる機会にもなるでしょう。
メリット2.夏季休暇ならではのプレスリリースが出せる
夏季休暇期間中は、帰省や猛暑、花火大会、自由研究など、その季節ならではの話題をプレスリリースの切り口として活用できます。生活者の行動や関心が大きく変化する時期だからこそ、自社の商品やサービスを季節の出来事と結び付けることで、「今だから伝える意味」のある情報として発信しやすくなります。
また、メディアでも夏休みやお盆に関連する特集が組まれるため、季節性を意識した情報は企画との親和性も高まります。夏に合わせた企画を打ち出すだけでなく、帰省や旅行、暑さ対策など、生活者の行動や関心と結び付けることも重要です。後半で紹介するテーマ例も参考に、自社ならではの切り口を検討してみてください。
メリット3.記者の「ネタ探し」が活発化するタイミングを活かせる
お盆前後は休業する企業が増えるため、通常期よりプレスリリースの配信数が落ち着く傾向があります。一方で、新聞やテレビ、Webメディアは連休中も情報発信を続けているため、掲載・放送する話題を継続して探しています。
そのため、新しい情報が少ない時期は、記者が発信できるテーマを積極的に探していることも少なくありません。季節性やニュース性を備えたプレスリリースであれば、通常期より記者の目に留まりやすくなります。配信数が落ち着くこの時期は、埋もれにくいという意味でも、情報発信のチャンスといえます。
夏季休暇・お盆期間中の生活者行動から考える配信テーマ
夏季休暇(お盆)は、帰省や旅行、猛暑、花火大会など、この時期ならではの話題が豊富です。こうした季節性を取り入れることで、プレスリリースの切り口を広げられます。以下では、夏季休暇中におすすめの配信テーマを5つ紹介します。
テーマ1.帰省・実家との関わり
夏季休暇(お盆)は、帰省や家族・親族と過ごす時間が増え、実家との関わりに注目が集まる時期です。帰省そのものをテーマにするだけでなく、手土産や家族とのコミュニケーション、実家の片付け・空き家、高齢の親との交流など、帰省をきっかけに生まれる生活者の行動や課題を切り口にすることがポイントです。帰省意向や実家との関わり方を独自調査で可視化し、自社ならではの視点を加えれば、メディアにも提案しやすいテーマになります。
帰省の実態調査で話題化した事例から、ニーズにあわせたサービス展開、購買意欲を高めるキャンペーン施策まで、切り口の参考になる事例を紹介します。
【参考事例】
- 【2026年お盆帰省動向】約半数が「帰省予定なし」(WILLER株式会社)
- 実家に泊まらないという選択肢「ホテル帰省」の提案(星野リゾート)
- 「THE ROAST BEEF」お中元に代わる新しい帰省ギフト(株式会社デクノバース)
- 夏の帰省・旅行前にチャイルドシートレンタル半額助成の活用を促す(株式会社ベビーリース)
テーマ2.夏休みの自由研究・子ども向け体験型イベント
夏休みは、自由研究や親子で参加できる体験イベントへの関心が高まる時期です。子ども向けワークショップや自由研究キットを紹介するだけでなく、夏休みに参加する意義や学びにつながる体験を伝えることで、企画に広がりを持たせられます。
また、商品やサービスと環境教育、防災教育、地域学習、職業体験などを組み合わせることで、企業姿勢を伝えながら、夏休みならではのテーマとして発信できます。
商品・サービスの紹介にとどまらず、教育や社会貢献の視点を加えた事例を参考にしてください。
【参考事例】
- 大型キッズイベントへの出展で学びを提供(第一園芸株式会社)
- ファイターズの拠点・北海道で開催のサマースクール(株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテインメント)
- 自由研究のテーマを集めた特設サイトを公開(NGK株式会社)
- ホテルのエコ体験に小学生を無料招待(藤田観光株式会社)
- 参加すると自由研究が完成する防災ワークショップ開催(TAG株式会社)
テーマ3.猛暑・熱中症対策、涼を楽しむ商品・サービス
夏季休暇中は外出や旅行、イベント参加の機会も増えるため、生活者に役立つ暑さ対策の情報はメディアの関心も高まりやすいテーマです。専門家による予防・対策のノウハウを交えることで、信頼性と話題性を両立できます。
企業の技術や知見を生かした熱中症対策や、安全・健康を切り口として、自社の商品・サービスを「解決策」として位置づけた切り口の参考にしてください。
【参考事例】
- 夏の長期化と暑さによる行動変化に関する実態調査(株式会社ロッテ)
- 熱中症対策の実態を調査し、住まいでできる暑さ対策を提案(株式会社一条工務店)
- 小学六年生を対象に熱中症対策予防セミナー&体感ラボをテーマパークで開催(合同会社ユー・エス・ジェイ)
- 暑さ対策日傘のポップアップストアをオープン(ムーンバット株式会社)
テーマ4.花火大会・夏祭りに関連した協賛・企画
夏休みは、お盆に限らず全国各地で花火大会や夏祭りが開催される時期です。地域の花火大会や夏祭りに合わせた企画は、生活者やメディアがすでに関心を向けているタイミングに接続できるため、ゼロから話題をつくらずにニュース性を見いだせます。
単なる協賛にとどまらず、自社の事業やブランドの魅力と掛け合わせることで、自社らしさを伝える情報発信につなげた事例を参考にしてください。
【参考事例】
- 水戸市の花火と祭を東京でPRする地域プロモーション(シビレ株式会社)
- 花火大会に合わせて商業施設で夏祭りを開催(株式会社立飛ストラテジーラボ)
- 花火・ナイトプール・縁日を組み合わせた夏イベントを開催(株式会社ネスタリゾート神戸)
- 昨年中止となった花火大会の花火玉を集めて再打ち上げ(キリンビール株式会社)
- 地域の花火大会を生配信&配信者へ応援花火を打ち上げる(エブリライブ株式会社)
テーマ5.夏を支える現場や舞台裏を発信する
工場のメンテナンスや施設のバックヤードなど、普段は「見えない仕事」を子ども向けに公開する企画はこの時期だからこそニーズが高まります。また、物流や交通、観光施設などのように繁忙期を迎える業界であれば、休暇を支えるための体制づくりや業務改善にニュース性を出せるでしょう。
普段は見えない仕事や夏を支える現場を伝えることで、企業の取り組みや技術力、サービス品質への理解を深める、夏ならではのコンテンツになります。
【参考事例】
- 繁忙期の電話対応を最大70%削減する荷物追跡ツール(株式会社エスワイ・リンク)
- 待ち時間・遅延率などを算出して繁忙期の“見えない損失”を可視化(VICTOR CONSULTING)
- 空港ターミナルを探検して空港機能や飛行機について学ぶ(日本空港ビルデング株式会社)
- 安曇野市の企業・工場をバスで巡る学生向け見学ツアー(長野県安曇野市)
- 新江ノ島水族館のバックヤードを体験できる町田駅の特別展示(株式会社新江ノ島水族館)
参考|夏季休暇期間の配信に相性のよくないテーマ
夏季休暇中に配信時期を慎重に判断したいテーマもあります。
- 法人向けの新商品・新サービス発表
- 経営・IR、人事関連の発表
- 季節性との関連が薄いプロダクト情報
こうしたビジネス向けの情報は、お盆期間中にメディアや企業が休暇体制となることで、情報が届きにくくなる場合があります。届けたい相手が企業やビジネスパーソンであれば、お盆前後の稼働状況を踏まえ、配信タイミングを検討するとよいでしょう。
夏季休暇・お盆期間中のプレスリリース配信の注意点
夏季休暇中でもプレスリリースは配信できますが、通常時とは異なる体制で業務を行う企業やメディアも少なくありません。配信後に慌てることがないよう、社内の承認フローや問い合わせ対応、反響後の運用体制などを事前に確認しておきましょう。

社内の承認・決裁フローを休暇前に完了させておく
夏季休暇中は、決裁者や関係部署の担当者が休暇に入り、配信直前の修正や急な承認依頼に対応できない場合があります。情報解禁日や配信日時の確定、配信予約の設定まで含め、休暇前に必要な承認を終えておくと安心です。
問い合わせ対応などの社内体制を確認する
プレスリリース配信後は、メディアから取材や事実確認の連絡が入ることがあります。担当者が不在で連絡が取れないと、取材機会を逃してしまう可能性もあります。休暇中も対応できる担当者や連絡先、対応可能な時間帯をあらかじめ決めておきましょう。
配信後の反響を見据えて関連部署と連携する
夏季休暇中は、仕入れ先や物流会社も休業・縮小体制となり、通常より配送や納品に時間がかかることがあります。想定以上の反響があった場合でも適切に対応できるよう、在庫状況や配送スケジュール、問い合わせ対応などを営業・物流・カスタマーサポートと共有しておきましょう。
「PR TIMES」夏季休暇・お盆期間中のサポート体制
PR TIMESでは、夏季休暇・お盆期間中も安心してプレスリリースを配信できるよう、8月8日〜8月16日を含め、通常通りサポート対応を行う予定です。初めてプレスリリースを配信する方や、連休中の配信に不安がある方も、サポートを活用しながら安心して配信準備を進められます。
【お電話・お問い合わせフォームでのサポート対応時間】
平日 9:00~19:00、土日祝 10:00~17:00
▶▶PR TIMES サポート&サクセスデスクへのお問い合わせはこちら
夏季休暇・お盆期間中のプレスリリース配信に関するよくある質問
夏季休暇中のプレスリリース配信について、広報PR担当者からよく寄せられる質問を紹介します。
Q.お盆期間中、メディアの記者や編集部はプレスリリースを見ていますか?
A.はい。お盆期間中も情報収集を続けているメディアはあります。
お盆期間中は休暇を取得する記者や編集者もいますが、Webメディアや通信社、当番体制の担当者は情報収集を続けています。また、連休明けに公開する記事や特集に向けて、この時期から取材先を探しているケースもあります。配信先やテーマによって差はありますが、お盆だからといって記者に情報が届かないわけではありません。
Q.夏季休業のお知らせは、ホームページへの掲載とプレスリリースをどう使い分ければよいですか?
A.休業日を知らせるだけであれば、ホームページへの掲載で十分な場合が多いでしょう。
ただし、休業期間中のサポート体制や配送対応の変更、利用者への影響、新たな取り組みなど、社会性や顧客へのメリットがある内容であれば、プレスリリースとして配信する価値があります。社内向けのお知らせではなく、社外に知らせる意義があるかを判断基準にすると整理しやすくなります。
Q.お盆休み直前に急遽決まった発表は、連休中に配信してもよいですか?
A.内容によって判断しましょう。
季節性や緊急性がある情報であれば、連休中でも配信する意義があります。一方で、通常の新商品や企業発表など、季節を問わない内容であれば、お盆期間中はメディアや企業の体制縮小により、情報が届きにくくなる可能性があります。配信を急ぐ必要がない場合は、お盆明けの配信も視野に入れるとよいでしょう。
Q.連休中に配信したところ、アクセス数や掲載件数が通常より少なかったのですが、失敗だったのでしょうか?
A.配信直後の数値だけで判断する必要はありません。
配信直後は掲載や反響が少なくても、連休明けの企画や取材候補としてリリースが確認されることもあります。また、検索経由で継続的に読まれるケースもあるため、アクセス数や掲載件数だけでなく、問い合わせや商談、後日の掲載なども含めて、中長期的な視点で効果を振り返ることが大切です。
閑散期を好機に変える、夏季休暇・お盆期間中ならではのプレスリリース発表を
夏季休暇期間は、メディアや企業の動きが落ち着く時期です。同時に、帰省や旅行、猛暑、花火大会など、季節ならではの話題が集まる時期でもあります。そのため、連休中だから配信を控えると一律に判断するのではなく、誰に何を届けたいのかという目的に応じて、配信のタイミングや内容を検討することが大切です。
また、自社の商品やサービスが、夏季休暇中の生活者の行動や課題とどのように結び付けられるかを考えることで、季節性を生かした情報発信につながります。企業の発信が落ち着く時期だからこそ、季節の話題と自社を結びつける切り口を持った情報は埋もれにくく、メディアの目にも留まりやすくなります。「夏に発信する意味がある情報は何か」を問い直すことが、この時期の広報PR活動を成果につなげる第一歩です。
自社の目的や届けたい相手に合わせて、配信するテーマやタイミングを検討し、夏季休暇ならではの広報PR活動に生かしてみてください。
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